みなさん、こんにちは。長介です。
いかがお過ごしでしょうか。
今回は、以前記載した「私立・国立小学校受験」に関する記述に加え、「どのように小学校受験の対策を進めるか」について、思うところを書きたいと思います。
さて、我が子は数か月前より幼児教室に通っていて、小学校受験を終えてません。そのような中ですが、経緯をリアルタイムに綴り、心情とともにお伝えしたいと思います。
なお、私がお伝えしたい小学校受験対策とは、小学校受験に絞ったものでなく、むしろ、受験前からどのように知育活動を進め、その知育活動をどのように受験対策に置き換えるか、です。
そのため、本ページでは、受験突破のためのテクニックに注目して触れるものではありません。現在、年少・年中さんで、これから小学校受験を検討される方や、知育に取り組んでいる方におススメです。
「こういう考え方もあるのか」などと、気軽に、気楽に、なにとぞ興奮などせずに、ご覧いただければ幸いです。
(続く)
【家庭での小学校受験対策】何をどのように行うか
幼児教室いわく、小学校受験は、知能、一般常識、しつけなどにおいて、家庭での取り組みを見る検査といわれることもあるそうです。
つまり、小学校側は、受験者を通じて、どのように子供の成長に向き合ってきた家庭なのかを、みたいと思っているのです。
だからといって、気構える必要はないと思います。
小学校受験の検査は、そのテーマの量こそは多いものの、家庭でじっくりと取り組めば対応できるものばかり。小学校受験ならではの多角的な検査も、問題なくパスできるだろうと思います。
小学校受験のペーパー試験対策は、幼児期から知育活動を続け、一定期間だけ受験対策を行うのが良い
小学校受験には、知能面を検査する「ペーパー試験」だけでなく、制作・創造力などを見る「巧緻性」、運動能力を見る「運動」、子供の動きを見る「行動観察」が設けられています。加えて、親子同伴または子供一人で行う「面接」があります。
このうち、「ペーパー試験」の出題領域は、知育活動で取り組むテーマと重複する部分が多くあります。
その出題テーマは、「量」「長さ」「位置・空間認識」「数」「言語」「図形」「常識」が代表的なものです。そして、これらは、幼児期から取り組める、市販の知育ドリルでも取り上げられています。空間・位置に関しては、平面パズル・立体パズルで効果的に取り組むことができるでしょう。
こう見てみると、ペーパー試験に出題されるテーマが多いように思えます。それもそのはずでして、これらのテーマは、小学校受験だけでなく、小学生以降でもに取り上げられるテーマなのです。
さすがに、これだけのテーマがあると、その習熟を短期間でやろうとすると大変です。
そこで、1年間くらいでで、全てのテーマの習熟度を高いレベルまで押し上げようとせず、3歳ごろから、関連テーマの基礎を、家庭でコツコツとはじめるのが良いかもしれません。
このような知能育成領域は、特別な教室に通わなくても、家庭で取り組むことができ、確実にモノになるものばかりです。
ぜひ、これらの知能育成テーマを、受験準備期間にだけ学習をするのではなく、それこそ3歳ごろからの知育活動として、取り組みはじめたいところです。
小学校受験の「行動観察」は、日常生活を通じて対策しよう
「行動観察」は、「指示された行動ができるか」、「集団のなかでどのような行動をする子供か」を見る検査です。
この検査で試験官が見るポイントは、指示した行動ができるかといった「コミュニケーション力」、集団で課題に取り組むなかでの「協調性」「思いやり」「リーダーシップ」などといわれています。この検査ポイントは、学校によって異なりますので、その学校の傾向を意識しておく必要はあるでしょう。
さて、この「行動観察」領域に係る対策とは、付け焼刃のように対策をするというよりは、子供の日常生活を通じた「ひとづくり」です。
子供の日常生活上で発生する様々なことを題材に、子供の心を育む情操教育を行うこと、社会生活上のルールを教えることが基本となるでしょう。
日常で子供が感じたことや疑問に対し、「子供自身がどのように思ったか」「どうしたらいいと思うか」などの対話を通じて、答えてあげること。このようなやり取りが、結果として、行動観察の対策となるでしょう。 日常生活での行儀作法や生活慣習の型を身につけさせる「しつけ」も、時に必要でしょう。
うちの場合は、行動観察の対策になりそうな日常生活としては、、習い事としての水泳、幼稚園での体育活動(通っている幼稚園は体育活動が盛ん)があります。
子供が2歳・3歳ごろの時は、公園や玩具売り場など、子供が集まる場所で発生する他の子供とのやり取りが、恰好の題材となりました。
このほか、毎日絵本を読む習慣は、登場人物の気持ちを察知する力にもつながっているかもしれません。
これら「協調性」や「リーダーシップ」「思いやり」などは、長所とも挙げられるもので、実は資質だけでなく環境によって育つともいわれています。
ぜひ、毎日の生活を通じ、子供の心と姿勢を育んであげたいものです。
「巧緻性」を高めるトレーニングは、家庭で時間をかけて取り組みましょう。
小学校受験には、「巧緻性」、すなわち手指を使った検査ポイントもあります。
このポイントを、どのような課題を通じて検査するかは、小学校によって異なります。
テーマに沿って自由に絵を描いたり、検査官のやり方をまねながら、のり・はさみ・テープ・ホッチキス・輪ゴムなどの器具を使った「制作」課題を行う小学校もあるでしょう。折り紙、紐通し(対象と同じ形になるように紐を通す)、蝶結びなどの課題を通じて見ることもあるでしょう。
恐らく、幼稚園や幼児教室などで、このような制作ツールを使った制作は、経験したことがあったり、これからすることだと思います。しかし、そのツールを使った制作作業や、紐通し・蝶結び・折り紙に慣れているかどうかは、また別の問題です。
検査では、これらを使いこなし、時間内に作業をすることも大事なポイントですから、定期的に、ツールを使った工作を家庭で行う必要があるでしょう。
これらは、大人になるにつれ自然にできてくるものばかりですが、幼児にとっては難しいものです。ただ、子供の能力を大きく超えるものではなく、慣れることで、できるようになってくるでしょう。
制作ツールの使いこなしや制作作業は、子供の創作性を高めるステップでもあるわけですから、ぜひ家庭でも時間をかけて取り組みたいところです。
【小学校受験のペーパー対策】幼児教室に入る前の知育活動例
先述のとおり、小学校受験の検査は、出題される範囲こそは広いものの、家庭でじっくりと取り組めば、対応できます。
このうち、ペーパー試験で測られる知能育成についても、やればやるだけ、習熟します。そのため、リードタイムを長く取って取り組むのが良いと思います。
しかし、小学校の受験対策に長く取り組もう、というのとは違うでしょう。
小学校受験に関係なく、幼児期から知育・教育に取り組み、そこで育った能力を、小学校受験用にカスタマイズするようなイメージです。受験が大上段にあるわけではありません。
そのようなことを考えながら、うちでは、2歳から3歳ごろまで、次のような教材を使って、知育活動をすすめてきました。
また、その知育を進めるにあたり、1日1時間という時間を目安に、次のような環境で取り組んできました。
そして、4歳以降は、主に集中力、思考力、忍耐力といった、能力を育むための家庭学習に比重を置いて進めてきました。
現在は、「能力を伸ばしてあげよう=スキルをノバースしよう」という私の想いにより、現在は、英語や国語の読解、習い事など、受験向け学習テーマと逸れたことに取り組んでいます。
参考のひとつとしてご覧いただければと思います。
【目に見えないモノが大事】小学校受験に取り組んで得られるものは
小学校受験のペーパーテストの範囲は、小学生以降の学習内容を含みます。
数式こそ登場しないものの、四則演算の概念についても学びますし、重さや長さなどの概念にも触れます。
しかし、これらの学習を通じて先取りするものは、出題に関連する知識や能力だけではありません。
学習習慣も先取りします。
およそ小学生以降、定期的に机に座って学習をする、学習の習慣に取り組む家庭が多いと聞きます。また、学習習慣が身につかなくて困るという話も聞いたことがあります。
しかし、小学校受験の準備や、受験をせずとも知育活動を行っていれば、自ずと学習習慣は身に付きます。まずは、1日30分から1時間前後まで、定期的に知育活動に取り組みましょう。
早めに習慣が身に付けば、学習する内容が何であれ、年月が経つに連れて、とても大きな力を育むでしょう。
「子供の教育をデザインする思考」が身に付きます。
小学校受験によって子供の教育を考えることは、子供を取り巻く教育の情報を知るばかりでなく、「能力」とはどのように育つかを考える機会になります。
恐らく、子供が色々と出来るようになると、「あれもできるんじゃないかな?」「もっとさせたい」という親の欲も出てくるでしょう。
しかし、子供に無理をさせても逆効果、そのなかで、効率的に取り組める方法は何か、などと子供の学習環境を考えることでしょう。
パパママだけでなく、教育者の誕生です。
子供への教え方がわかってきます。
たとえばジグソーパズルやタングラムなど、幼児向けの知育玩具は、ルールや扱いが簡単になる工夫がされているものがほとんどです。
このような知育玩具(具体物)の場合は、さほど取り掛かるのに困ることがないと思います。
しかし、ペーパー上で提示されるテーマにおいては、前提の考え方(概念)や、どのように考えるかの説明が必要な場合が多くあります。
それらを、慣れていない幼児にとつぜん提示しても、上手くいかないでしょう。そこで、上記の知育玩具と同じように、「具体物を使う」と良いことがわかります(それしかないことも)。そして、何かを教えるときに前提となる「概念」を、どのように教えれば良いかという工夫も必要になるでしょう。
これらを、親自身が工夫して作ることも、時に必要になるでしょう。それらを市販のモノで代用しよう、または市販物を通じてあるテーマは教えようと考えるでしょう。伴い、どのような教材を選ぶと良いかという選別眼も身につくでしょう。
子供が理解するためには、どのように教えるか、どのようなステップを踏むと上手くいくか、がわかってくるでしょう。
立派な教育者の誕生です。
タイムマネジメントの視点が身に付きます。
「時間とのたたかい」は、時間で考える私たちの社会で、いつでも、どこでも起こります。私がいちばん腐心するのは、この時間の捻出、特に知育・教育に割く時間の捻出です。
一日30分程度ならば、計画しなくても足りることもありますが、より多くの時間を知育・教育に充てようとすると、忙しい家庭は特に、「どうやってその時間を捻出するか」を考える必要が出てくるでしょう。
親の時間、子供の稼働時間の両方について考え、一日、一週間、一か月というスパンで知育時間を考え、環境を作る必要があるでしょう。
そして、その時間のなかで、どのようなテーマに取り組むについて考えてゆくと、
「習熟に時間がかかりそうなテーマは、早めに取り組もう」
「いや、まてよ。ここは、知識ではなく、能力として育つことを考えてみよう」
などの考えが浮かんでくるかもしれません。また、
「取り組んだほうが良いことが多いから、少しずつやっていこう」
「〇曜日はつかれているから、〇〇をやろう」
「休みの日は〇〇だけやって遊ぼう」という考えが生まれてくるかもしれません。
恐らく、ほとんどの子供に、あと1時間だけ知育の時間が取れれば、みな大きくその能力を伸ばすことでしょう。
「時間を充てられる」ことは、能力活性に大きく影響しますから、この捻出を家庭ごと工夫して取り組みたいものです。
親子にとっての良い「学習のやり方」がわかってきます。
知育を通じて、子供の様々なシーンを見ることで、我が子に対する理解が深まり、子供が効果的に学習できる方法がわかってくるでしょう。
本や先生の言うことだけでなく、「子供にとって良い学習方法は何か」を考えられる意識・視点を親自身が持つことは、とても大事です。子供が小学生、中学生と成長するなかで、その時々で、効果的な学習方法を見出せるのではないでしょうか。
現在、私も、子供の小学生以降の教育について思案していますが、これまでの子供との知育活動の経験と視点があるからこそ、具体的な計画が立てられると確信しています。
ぜひ、小学校受験という機会を、「日々の知育活動のひとつ」「能力開発の通過点」といった、大局観からもとらえたいところです。
【小学校受験対策】統一試験を受けて対策を行おう【模試1回目 】
さて、これまで、小学校受験に良いと思う学習方法について、自分の思うところを書いてきました。もちろん、自身の体験によるものです。
先述のとおり、子供がより小さい時から知育活動を行い、そして現在は、教室への参加と、教室から渡された問題集を、家庭で復習するだけです。
この際、知育活動としてやってきた内容が、小学校受験の得点に結びつくかを検証しましょう。そのための良い判断材料が、「統一模試」なるものです。
これは、教室内で行われるもの、また外部の受験生も合同で行うものなど、いくつか種類があるようです。
そして、この結果を見て、子供の能力がまだ育っていない領域や、親が子供にとって身に着けておいた方が良いだろうと思う領域については、積極的に対策をしましょう。
先日、我が子も初めての試験を受け、下記のような結果となりました。
このように、得点できているところと、できていないところが良くわかります。うちの場合は、面接の対策など、後回しにしてきたテーマは得点できていませんし、やってきたはずなのに得点できていないところは、親に気づきを与えてくれます。
たとえば、「言語や巧緻性は得意だと思っていたのに、なぜ得点できないのだろう」と思い、小学校受験のペーパーテスト内容や方法に意識が向きます。
恐らく、子供が小さい時から知育活動に取り組んでいる方は、苦手な部分はあるにせよ、知能育成面で気にすることは多くないと思います。
ですが、「受験」という検査自体、時間内に何かを終わらせることには、「慣れ」が必要です。この「受験」の様式に慣れるために、時間を図るなどのトレーニングは、家庭で慣れてもらうべきでしょう。これは、小学校受験だけでなく、先々にとっても必要です。
このように、知育活動でベースをつくり、そこから受験という括りで見たときの対策をテストで見つけ、その対策をする―。
知育活動に取り組んできた我が子は、そのような方法で、受験対策としています。
【小学校受験対策】統一試験を受けて対策を行おう【模試2回目 】
もうひとつ、上記の試験から一か月後に行われた、外部主催の統一試験の結果です。
こちらのテストでは、運動と巧緻性がひとつのカテゴリーになっているテストでした。先のテスト結果からも、日常生活からも、運動は得意だと思うので、やはり「巧緻性」を高める必要があるようです。
それから、先のテストで懸念点となっていた「言語」については、テーマがありませんでした。しかし、「話の記憶」は、前回も今回も、得点が高くないようです。
この「話の記憶」も、家庭では特に対策をしていないのですが、勝手に得意だと思っていました。というのも、教室を選ぶ時の体験時に、先生が読んだ長文の内容に答えるというレッスンがあって、そのレッスンが良くできていたためです。
余談ですが、この体験レッスンの内容は、お話に出てくる出来事を、フラッシュカード(絵の付いたカード)に沿って答えるというもの。細部を聞く質問もあるので、回答には「話」を映像として捉える右脳の能力が必要だと思うのですが、他の生徒さんと一緒に、これができたところを見ると「子供って凄いな!」と素直に感心したものです。
…その能力が失われちゃったのかな?それとも、長い問題が出題されているのかな?
いずれにせよ、ペーパー試験の対策としては、このまま日々の活動をして、巧緻性を高めるトレーニングに時間を割こうと思っています。「話の記憶」対策ができるかどうかはわかりませんが、まあそれでも良しと思っています。
というわけで、早速、巧緻性の取り組みをはじめました。
【さいごに】どこまで受験対策をすれば良いのか
子供の小学校受験対策として、「どこまで学習を進めるのか」「どこまでも完璧にしなくてはいけないのか」については、お子さんの状況と、各家庭の考え方によるものでしょう。
とくに、倍率の高い小学校に入学させたいともなると、1点でも多く、というのが心情でしょう。より高得点を目指すとすると、試験のテクニック的なところの対策にも目が向いてくるかもしれません。
テストの得点をあげる方法に時間が取れるのであれば、それも良いのかもしれません。しかし、実際のところは、親子ともども時間が限られています。私などからすると、ある程度まで能力が習熟すれば、もっと違う能力の活性に時間を使ったほうが良いのではないか、とも思うのです。
もし、開いてきた能力があれば、受験に関係なくなっても止めることなく、テーマを深堀りして広げてゆくのも良いだろう、と思います。
子供の反応を見て、「ちょっとやりすぎちゃってるかな?」と思ったら、少しリラックスしましょう。
受験のペーパーテストの1点に集中しすぎることよりも、将来に大きく花開く芽が、少しずつ育ってきているかもしれませんよ。
もちろん、どこまで受験対策に熱を注ぐかは、各家庭の判断です。…ただし、知能を開く知育活動は継続してやり続けましょう。
ここまで【私立小学校の受験対策】について思うところを述べました。
長々と拝読ありがとうございました。
まだ、これから受験の準備はつづきますので、気づいたところがあれば、続けて書いてみたいと思います。
皆さんの、参考の一助となれば幸いです。