「忙しいからと言って、子供の成長に向き合えないのは嫌だ!」
「幼児期には特に、子供の能力を伸ばす働きかけをしたい!」
子供が生まれてちょうど1年たった頃、そんなことを思った長介(ちょうすけ)です。
また、ちょうどその頃に、様々な書籍やサイトを通じて、世の先達が記した教育法や知育情報に触れ、感銘を受けていました。
しかし、それらの知育方法に取り組もうとしても、
「時間があれば色々できるけど、ウチのように共働きで時間が取れないと、現実的にムズカしいよね」と思わざるを得ませんでした。
そこで、「子供が自発的に知育作業をやる」「作業後に親がチェックする」という、いわば、親子分離の知育作業が家でできれば良い、と考えるようになりました。
そして、「平日は1日1時間。朝30分、夜30分。別途、寝る前に絵本を読む」という知育プログラムを、自分なりに創り、約4年間にわたって取り組んできました。もちろん、休日など時間を取れるときはより多く、子供の知育に向き合ってきました。
そこで、この1日1時間の知育プログラムで、どのようなコトを行い、またどのように子供が成長できたのかを、簡単ではありますがご紹介したいと思います。
お忙しい家庭で、知育に頑張る方の一助となれば幸いです。
- 共働き家庭で、無理なく取り組めている知育方法
- 子供が満1歳の時から、毎日10冊程度の絵本を読み続けました。結果、本好きな子供に育っています。
- パズル各種(~10種類)を、毎日、日替わりで提示しました。そりゃあ、パズルが得意になります。
- 「おはじき」などの具体物を使って、「かず」のトレーニングを促進。「かず」の概念理解が進んでいます。
- スキマ時間を使って、俳句やことわざの暗唱にチャレンジ。結果、「寿限無」などの長文も暗記できるように。
- 2歳ごろのプリントは、1日2枚の「迷路」のみ。書くことに慣れはじめ、筆圧も強くなり、次につながります。
- 重視したのは、子供がひとりで作業できる「環境づくり」
- 子供の生活リズムに沿った「知育プログラム」の構築・提示が重要
- 1日60分に入れる【英語の知育を考える】
- スキマ時間を使ってどのように英語知育をするか
- 今までのお話を要約します
- 家庭の知育でご留意いただきたい点
共働き家庭で、無理なく取り組めている知育方法
子供が満1歳の時から、毎日10冊程度の絵本を読み続けました。結果、本好きな子供に育っています。
絵本を読む時間は、主に寝る前の30分程度。1日・計60分の知育時間とは別に設けています。1歳児向けの本は、文字量が少なく、10冊の読んでもたいして時間はかかりません。しかし、3歳向け以上の本を読むようになると、10冊読むのは結構キツイです。3歳半の頃は、平均1日5冊から7冊程度になりました。(早く寝なよ、といつも思うのですが、読まないとシクシク泣きます笑)そして、4歳半の現在は、平日は寝る前に平均2冊を読んでいます。日中、自分で本をめくっている時もあるようです。
パズル各種(~10種類)を、毎日、日替わりで提示しました。そりゃあ、パズルが得意になります。
最初は、パズルのやり方(ルール)を教えて、子供が慣れる必要があります。その後、知育教材を準備して、ひとりで取り組んでもらうよう促します。この取り組みを繰り返すと、パズルに慣れ親しみ、3歳半のころには、いずれもサクサクとこなします。パズルの好き嫌いはあるようで、やりたがらない時もたまにありますが、嫌いでも出来るようになります。そして、4歳半の現在は、これらのパズルは不定期に行うにとどまり、さらに難易度の高い具体パズルや、パズル系のドリルにもチャレンジしています。
「おはじき」などの具体物を使って、「かず」のトレーニングを促進。「かず」の概念理解が進んでいます。
多くの知育書が示すように、幼児が「かず」を理解するには、その概念を、「順序だてて」理解する必要があります。うちの場合は、当初、「めばえ教室」の教材を使って「かず」の提示を進めていて、満3歳の頃には、「1対1対応」「集合数」の概念が理解できていました(と思います)。このほか、集合数は5まで明確に認識し、数唱は30までできていました。4歳を過ぎたころには、ピグマリオンの通信教材も導入。二桁の計算が出来るようになってきました。
この「かず」のトレーニングは、「みんなに1個ずつあげて」「これ何個?」「4個ちょうだい」など、日常会話に取り込めれば理想的です。しかし、忙しい日常では、そのトレーニングのことを忘れがちだったため、「おはじきを使ったトレーニング」として、下図のような提示を日課としていました。
なお、この「かずの概念理解」を急ぐ必要はないと思いますが、いかんせん「かず」にふれないと、できるようになりません。また、数を量として捉える訓練を、具体物でやっておくことで、先の算数という科目への導入もつながると思います。
どのようにかして、普段の生活に「かず」のトレーニングを取り入れたいところです。
スキマ時間を使って、俳句やことわざの暗唱にチャレンジ。結果、「寿限無」などの長文も暗記できるように。
「長文の暗唱」など、考えたこともなかったのですが、たまたま何かの本で見かけたことがキッカケで取り組みはじめました。1日のうち1分程度のスキマ時間を繰り返し使い、暗唱や音読に取り組んでいます。幼児の記憶力はすさまじく、たかだか毎日1分、2~3週間も復唱すれば、「寿限無」といわれる落語本(の一部)も、暗唱できるようになりました。4歳を過ぎたころからは、「音読」が中心になりました。毎日、玄関に音読プリントを切り離したものを貼り付け、30秒程度ですが、読んでもらうようにしています。
2歳ごろのプリントは、1日2枚の「迷路」のみ。書くことに慣れはじめ、筆圧も強くなり、次につながります。
私は、知識の先取りを行う「早期教育」よりも、スキル(能力)を伸ばすための先取りを行いたいと思っています。そのため、3歳までは、知識を増やすタイプのプリントよりも、推理力を刺激する、「迷路」のようなプリントを提示してきました。その結果、様々な迷路問題を難なくクリアできるようになってきました。しかし、2歳ごろは、迷路からはみ出たりもしましたし、たまに「じゃんぷ」といいつつズルもしていました:D
4歳を過ぎたころには、ひらがなの書き取りドリルや、思考系ドリルも導入。書くことで、自分の思っていることを表現できるようになれば、子供もきっと楽しいと思ったから。そして、思考系ドリルの導入は、具体物パズルに随分と慣れ、マンネリ化してきたからです。
しかし、そのようなプリント類に進むためには、「書く」ということが基本になります。迷路であれば、楽しみながら、直感力や筆圧も高めることができます。まずはそのあたりからスタートすると良いと思います。
重視したのは、子供がひとりで作業できる「環境づくり」
子供が集中できる「環境づくり」は、子供の自発性を尊重する「モンテッソーリ教育」でも重要視されています。モンテッソーリ教育は、高校生棋士「藤井聡太」さんが幼稚園の時に受けていたことでも有名です。
私の場合は、その「集中できる環境」のみならず、「知育作業を順番に回す環境(ラクできる環境)」も欲しがったので、次のポイントを意識していました。
- 子供の知育作業中、余計なものが視線に入らないようにする。
- 知育作業として取り組んでもらいたい教具を、あらかじめセット。
- 流れ作業化できるよう、複数の教具(作業内容)をあらかじめセット。
- セットする教具は、既に使い方やルールを理解し、年齢・成長に見合うもの。
子供の生活リズムに沿った「知育プログラム」の構築・提示が重要
幼児は体力がありませんから、知育作業前、知育作業中も、疲れて寝てしまうこともあります。また、モチベーションが乱高下することもあるため、子供の生活環境に沿う形で、知育作業を構築・提示する必要があります。これは、4歳を過ぎても同様のことがいえるので、知育活動の早いタイミングで意識しておきたい点です。
たとえば、必ず作業を実行できる時間帯が「朝」ならば、その時間に思考系のパズルを提示します。また、「夜」は、眠くても取り組めるよう、単純系の知育作業を提示するようにします。また、幼稚園や保育園に通うようになり、朝に作業時間が取りずらくなることもあるかもしれません。その場合は、頭が冴えている他の時間帯(夕方など)に、集中して取り組んでほしい知育作業を提示します。
長い時間を要する思考系パズルに取り組もうとなると、子供も親も何かと忙しい平日は難しいかもしれません。そこで、私は、パズル・ドリルのやり方を説明したり、慣れてもらったりする時間を、休日に時間を2時間~3時間程とっています。そして、作業は、平日に行ってもらうようなイメージです。
それから、平日は時間を取るのが難しいのですが、その反面、休みの日には、あとは子供のやりたいことに付き合うことにしています。(おおかた、何かを創ったり、ごっこ遊び)
ウチで取り組んでいた、満3歳ごろの日課例
あくまで、ウチの例になりますが、幼稚園入園前までの、満3歳ごろは、「パズル」と「ことば」の領域に集中して取り組んでいました。そのため、下記のようなプログラムを提示していました。
- 朝(8時30分から9時00分)➡ 思考系のパズル: 賢人パズル・立体キューブ・パターンブロック・おはじき など
- 夜(20時30分から21時)➡ 単純作業系の知育: 絵本(寝る前)・漢字/ひらがなの音読・プリント(迷路)など
- スキマ時間 ➡ 暗唱、復唱など、1分でできる作業: 音読・暗唱・数唱など
※ 幼稚園児になってからは、次の記事中に記載したとおりの日課になりました。
1日60分に入れる【英語の知育を考える】
幼児のうちから取り組んでおきたい知育のひとつに、「英語に慣れてゆくこと」があります。私も、子供が1歳になる前から4歳ごろまで、「英語のかけながし」を家庭で行っていました。
この「かけながし」とは、英語の音声(主に歌や英語の番組など)を、BGMとして流しておくことなので、知育活動との両立も難しくありません。
そのため、「1日60分」のような、知育時間に換算せずとも良かったのです。
しかし、これから先、子供が小学生ともなると、学習する教科もテーマも増え、学習時間が伸びること必至です。しかし一方で、習い事や友達と遊ぶなど、行動範囲が広がると、子供が学習に使える時間は減ってゆくことも想定されます。
また、家庭の教育方針として、「英語以外」の学習、たとえば算数などに時間を割こうとする方針もあるでしょう。
これでは、修得に時間がかかる英語科目への時間配分も、より難しくなるでしょう。
これらの背景と、私のこれまでの経験も踏まえ、やはり「かけながし」のように、スキマ時間を使った学習方法が望ましいと思えてきます。
「スキマの時間」を使った学習とは、移動中や休憩中、または子供が遊んでいる時間の「ながら」で行えるような学習スタイルです。
英語学習に時間を多く取れない方、しかしながら英語能力は高めてあげたいとお考えの家庭は、この方法を模索するべきだと思います。
もちろん、英語学習を無理なく毎日組み込めれば、それはとても良いことです。
スキマ時間を使ってどのように英語知育をするか
子供が好きであろう媒体を使って英語学習をすることと、日常生活で稼働させるべく、「スキマ時間」を使うことは、現実的な英語学習として、重要になるでしょう。
では、それに適した教材は、一体どのようなものでしょうか。
まず、幼少期からの英語学習は、「音」から入ってゆくのが良いとされています。英語の音を捉えられるような「耳」に育てる「かけ流し」も、音を媒介にした英語教育の一環です。
この「かけ流し」を行っていれば、その延長として、幼児向け英語番組や英語教材DVDの視聴も検討しましょう。
この他、音から入る英語学習として、もし可能ならば、英語絵本の読み聞かせも行うとさらに良いでしょう。音と同時に、文字の視認性も上がることでしょう。
今までのお話を要約します
- 共働きで時間を取りにくい我が家では、「1日1時間(朝30分・夜30分)」の知育プログラムを基本展開。別途、寝る前を中心に、かならず絵本を読む時間を取っています。そして、思考系ドリルやパズルなど、より時間がかかる取り組みは、休日に行うように意識しています。
- 1日1時間という短い知育時間でも、しっかりと成長を促すことができます。
- そのために、知育作業の最初から最後まで、子供ひとりで完結できる環境づくりを重視しました。
- また、子供の生活リズムに併せた知育プログラムを、構築・提供しました。
- 1日に結構あるスキマ時間は、音読や暗記などに活かせます。英語の知育にもあてられます。
- 提示する知育作業の準備が、意外と手間です。これは、パズルのセット、プリントのコピーはもとより、どのような知育玩具やプリントを提示するべきかという、選択・購入する作業もあてはまります。…これは、仕方ないですね:D
家庭の知育でご留意いただきたい点
当サイトにお越しいただけた方は、知育に情熱をお持ちの方と推察いたします。また、お子さまが2歳、3歳の頃合いだと、「いろいろできるようになるお子様」「色々やらせたくなる親」という環境になっているかもしれません。
経験上、だからこそご留意頂きたいのは、いつまでに出来なければならないという、「締め切りを設けないほうが良い」ということ。「いつまでに」できなくても、「何回もやってるのに」できなくても、忍耐力や思考力は、確実に育っています。ただ、継続するだけでも、必ず力になっています。
ですので、ゆっくりと取り組んでほしいと思います。焦らずとも、必ず良い結果につながると思いますし、すぐ出来てしまったら、すぐ次の課題を探さなくてはなりませんよ:D