皆さん、こんにちは。長介です。
いかがお過ごしでしょうか。
さて、私といえば、子供は5歳もすぎ、子どもが出来ることが増えるなかで、知育内容を少しずつ変化させています。
思えば、1歳~3歳までの知育活動は、数多のパズルを使い、1日1時間を目安に、知育活動に取り組んできました。現在は、これまで取り組んできた具体パズルは、2~4日に1回といったように、そのスパンを変更。そして、4歳をすぎたころから、玩具・プリントなども活用して、「想像力」と「思考力」の養成に繋がる知育活動をすすめています。
私は、「想像力」を鍛えることで、子供の学業面、そして社会面において、子どもの人生に大きな可能性が生まれてゆくと思っていて、比べるべくもないですが、情熱をもって取り組んでいます。
さて、今回は、そのような、想像力の養成につながるような知育テーマ、字のごとく、「見えないものを見る」ようなトレーニングを取り上げ、家庭での取り組み方、導入方法などの体験をご紹介したいと思います。
もしかしたら、なかには4歳には少し早い取り組みもあるかもしれませんが、5歳くらいの子どもなら、家庭で取り組める、「想像力」を鍛えるトレーニングだと感じています。
同じように、子供の想像力養成に興味のある方、パズル・プリントワークなどの知育活動に取り組まれている方の参考となれば幸いです。
【4歳・5歳児の想像力養成】他方からモノを見るとは?
私は、「どの位の時期にどのような知育活動を行っているのか」についての情報をえるべく、幼児教室などの知育カリキュラムを参考にすることがあります。
そのなかで、この「他方からの観察」を発見。関心を持ち、知育とレーニングに組み込んでいます。
このトレーニングは、「自分からは見えないものでも、見たとしたらどのように見えるか」を想像するトレーニングです。
私たちは、日常生活で、対象物を様々な方向から見ています。しかし、違った視点で物事を考えることはあれど、「対象物を後ろから見たらどう見えるか?」を日常で想像することは、あまりないでしょう。
子供にとっても、後ろから見たらどうなるかがわからなくとも、社会生活で困ることは、ほとんどないかもしれません。
そのため、このトレーニングは、計算のトレーニングなどとは違い、純粋に、想像力を養成するためのトレーニングといえるでしょう。
そのためのトレーニングとしては、このような「見えないものを見る」やり方は有用だと考え、さっそく取り組み始めました。
取り組みにあたっては、事前にアレコレ教えることなく、まずは下の絵をみせて、「この熊の人形をここから見たら、どう見えると思う?」と質問。
このような「導入」をはじめるときは、子供のスタートラインがどこにあるのかを確かめるため提示するので、できてもできなくても構いません。
しかし、「もしかしてイメージしてできてしまうのでは?」と淡くも思ってしまうのが、親ならではの親バカ視点。
まあ、しかし、案の定できません。違う方面から見ても、同じ絵を指してしまいます。
子供の行動や視点を観察してゆくと、どうやら「違う方向から見る」ということが、感覚として良く分かっていない。そして、プリント形式であることが、さらイメージしにくくしていることが想定できました。
提示したテキストは、幼児教室でつかわれるものです。おそらく幼児教室では、ステップを踏んで理解が深まる、確立した導入方法があると思います。しかし、家庭学習ではその導入方法は、導入時に子どもが持っている視点、能力をベースに、オーダーメイドのように導入方法を検討しなければならいません。4歳ごろになれば、脳では理解できると思うので、さっそく、次のように検証をはじめました。
このようにして、まずは、各方向から見た際に、見え方が変わってくることを体感してもらいました。こうして、具体物を通して、「なにをきいているのか」の意味も、理解できてきました。
いつも思うのですが、子どもは、具体物を通じて概念や視点などの理解を深め、そしてそれを反復してゆく作業が、「できる」ようになるために必要だと思います。いくら賢い子供でも、使いこなすためのベースは、しっかりと醸成されるべきなのでしょう。
さて、次のステップとして、絵のなかでそれを想像すること(考えること)が、次のステップです。
色々な側面から見ることに慣れてくると、対象物に特徴があれば、比較的スムーズに、正解することができます。
しかし、対象物そのものに、前後・高低・複数の関係があると、やはり混乱してしまうようです。
市販の「他方から見る」トレーニングには、ブロックを使ったトレーニングが多くあります。その問題への導入も含めて、次のようなブロックを撮影・カード化し、取り組んでみました。
カードで見て、現物を見ることで、その後に取り組むプリントワークも、違和感を感じずに提案できると思います。
そもそも、問題によっては、「垂直にブロックを見る」とはどういうことかを理解をしないと進みません。
このように、具体物を使えば、「まっすぐ見ると、出っ張っているブロックの面も平らに見えるね」といった説明もしやすくなることでしょう。
【子供の想像力を養成】「他方からの観察」トレーニングに必要な導入物は
① 私は、まず100均で箱を購入。あまり小さい箱だと、対象物が入らないので、例えば3cm×3cmのブロックを複数入れられる余裕のある箱が良いと思います。
② この箱の4隅をカッターなどでカット。箱を展開できるようにしておきます。
③ そして、被写体を真ん中に配置。写真を撮る方向以外の箱の壁を戻し、写真撮影。
④ 前後左右それぞれの方向から、スマホなどで被写体を撮影。PC・スマホなどで、写真の大きさを編集し、プリントアウト。カットするなどして、カードにします。
⑤ 一度取り組んでしまうと、子供はカードの配置をすぐに記憶してしまうことでしょう。これは、見え方が変わることを理解していことでもあり、悪いことではないと思います。ただ、いろいろな初見の問題も「想像」出来るようになってほしいので、複数の問題を作っておきましょう。
この箱を使う意味は、カードを置く際の手がかりとなるような背景を映り込ませないためです。ヒントとなるような背景がなく撮影ができれば、箱は不要です。良いと思う方法をお試しください。
4歳・5歳児がこの想像力トレーニングを進めるために
① 初めて、見え方が変わることを体感してもらう場合は、対象物を各方向から目視してもらいながら、対応するカードを置いてもらいましょう。
② 慣れてきたら、ひとつの方向に立ち、それぞれの方向から見た場合、どのカードにように見えるかを推測してもらいましょう。そして、各方向からの見方に対応するカードを置いてもらいましょう。置く時に手伝ってあげると良いでしょう。
③ 全てのカードを置き終わったら、そのカードと対象物を見比べて、答え合わせをしましょう。
④ 理解度と難易度を上げるため、より多く方向からの見え方を問うカードを準備するのも良いでしょう。また、見え方を問う方向よりも多い枚数を混ぜるなど、アレンジしてみると良いかもしれません。
この一連の提示を「遊び」として印象づけられるよう、子供が好きな対象物にしたり、働きかけ方に工夫ができれば、子供も喜ぶことでしょう。
たとえば、「そっちからは、〇〇はどっち側に見える?」「こっちから見ると、〇〇は右側だよ」など、視点が変わることを、掛け合いの中で随時確認したり。
この導入を通じて、さまざまな位置関係の問題を作成して、提示しました。
うちの場合は、この導入で、他方からみた場合、高さや順番がある対象物を見た場合の実地トレーニングを行いました。今では、様々なプリントワークにチャレンジできるようになりました。
これらの取り組みを通じて、プリントワークなどを子供がひとりで取り組むことができるようになれば良いですね。より日常的に、継続的に、想像力を刺激できることでしょう。
「他方から見る」という意味が理解できたら
「見てはいないものを見たとしたら、どう見えるか」というトレーニングは、想像力を刺激します。そして、このような想像力のトレーニングは、幼児期からの能力養成が重視されているためか、多種多様なものがあります。
たとえば、ブロックを見て想像するトレーニングの一例として<次のようなものがあります。
もちろん、これ以外も、ブロックの展開問題(展開図)、切断問題(切断面)、穴をあけた問題(穴あけ)など、想像力を要する多様な問題があります。
「見えないものを見る」ためには、想像力が必要で、その多様なトレーニングを行う手始めとして、「他方から見る」問題は、非常に有用だと振り返ります。
「想像力」の養成に関心のあるパパママ、「他方からの観察」に類似するようなテーマに取り組もうと思っていた方、将来取り組んでみようと思われた方の参考となれば幸いです
(続く)